バー恋 ~文字が色を放つ時~
「別に……」

 高鳴る鼓動を抑え、嘘をついた。

『え~~~!マジかよ!俺はお前に……逢いたかったよ……』

 携帯を握る手に力が入る。

 無機質な文字に自分の感情を乗せていたのとは違い、声はダイレクトに、気持ちをかき回した。
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