痛い。
プロローグ
「ねぇ、もう入学して結構たったけど、好きな人できた?」



「もちろん!そっちは?」



「私も気になってる人がいるの。」



「じゃあお互い頑張らなきゃね!」



「あれ?珍しい。いつもならしつこく名前を聞き出そうとするのに。」



「あは♪たまにはお互い秘密にしといて、告白成功したらバーンと発表する、みたいなのもいいかなぁって。」



「また変なことを思いついたもんだねぇ~」



「ちょっと、何笑ってんの!いい?これは真剣勝負なの!…負ける気がしないわ。」



「私だって負けないよ!」



「あ、でも悩んだりしたらいつでも相談してよね!私は恋愛相談の専門家なんだから」



私はいつから専門家になったんだ、なんて突っ込みを入れながら笑った。



そんな優しさを持つこの子のことを、私は良く知っていた。



そう、私たちは―



親友、だから。



これからもずっと、親友でいようね。








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