痛い。
【1】 平穏な片思い
「マキ!おはよ!」
教室に入るといつもの元気な声が聞こえてくる。
彼女の名前は柚木 亜衣(ゆずき あい)。
私の昔からの友達。親友だ。
「おはよ、あい」
この高校も二人で同じ高校に入ろうということで受験した。
そんなに頭が良いわけでもない私でも入れたということは、大した学校ではないんだろう。
「あ、ゆき!おはよ~」
あいが声をかけたもう一人の相手は、女の子のような名前をした同じクラスの男子生徒。
鈴木 優貴(すずき ゆき)。
私の、好きな人。
「でっさ~それが超面白くて!」
あいはさっそく優貴に話しかけている。
それに眠そうに適当に頷く優貴。
私はそんなあいの性格が少し羨ましいと思う。
好きだからますます話せなくなるし、私はあいのような明るさというか可愛さは持っていないから。
「おーい、マキ、聞いてる?」
「え?ごめん。ちょっとボーっとしてた。」
ボーっとしていたというよりは、あの日のことを思い出していたのだけど。
「も~。マキ、最近なんか変だよ?」
そう言ってあいはまたさっきの話を始める。
さすがは昔から付き合ってきた仲だ。なかなか鋭い。
あの日のことというのは、私があいに優貴のことを聞いた日のこと。
あんなに仲良くしていれば、あいの好きな人というのはまさか…と不安になるのも当たり前。
色々悩みより本人に聞いたほうが早いと思い、思い切って聞いてみたら、答えはnoだった。
『だから、私の好みはクールで知的な人だって言ったでしょう!あんなボサッとしたやつなんか誰が好きになるかっての!』
そんなことを言っていたっけ。
教室に入るといつもの元気な声が聞こえてくる。
彼女の名前は柚木 亜衣(ゆずき あい)。
私の昔からの友達。親友だ。
「おはよ、あい」
この高校も二人で同じ高校に入ろうということで受験した。
そんなに頭が良いわけでもない私でも入れたということは、大した学校ではないんだろう。
「あ、ゆき!おはよ~」
あいが声をかけたもう一人の相手は、女の子のような名前をした同じクラスの男子生徒。
鈴木 優貴(すずき ゆき)。
私の、好きな人。
「でっさ~それが超面白くて!」
あいはさっそく優貴に話しかけている。
それに眠そうに適当に頷く優貴。
私はそんなあいの性格が少し羨ましいと思う。
好きだからますます話せなくなるし、私はあいのような明るさというか可愛さは持っていないから。
「おーい、マキ、聞いてる?」
「え?ごめん。ちょっとボーっとしてた。」
ボーっとしていたというよりは、あの日のことを思い出していたのだけど。
「も~。マキ、最近なんか変だよ?」
そう言ってあいはまたさっきの話を始める。
さすがは昔から付き合ってきた仲だ。なかなか鋭い。
あの日のことというのは、私があいに優貴のことを聞いた日のこと。
あんなに仲良くしていれば、あいの好きな人というのはまさか…と不安になるのも当たり前。
色々悩みより本人に聞いたほうが早いと思い、思い切って聞いてみたら、答えはnoだった。
『だから、私の好みはクールで知的な人だって言ったでしょう!あんなボサッとしたやつなんか誰が好きになるかっての!』
そんなことを言っていたっけ。