痛い。
【2】 衝撃
あいを交えて三人で話をする機会が多くなり、最初はあまり話さなかった優貴とも良く話すようになった。

優貴に抱く恋心はあったけど、それより今はこの日常を大切に思っている自分もいた。

これからずっとこんな毎日が続けばいいとさえ思った。

「私、ちょっとトイレ」

そう言って私が席を立つと、あいは私に聞こえないように優貴に何かを話していた。

気になったので、授業中そのことを優貴に聞いてみることにした。


「ねぇ私が居なかったとき、何話してたの?」


「あぁ、なんか休み時間に屋上来いってさ。一人で。」


え……

屋上に一人で呼び出し?

それって……


「どうせまたくだらないことだろ?わざわざ呼びださなくったっていいのにな。」


「え?うん…そうだね…」


そうだ。どうせまた私に内緒で何か企んでいるに違いない。

前にもこんなことがあったじゃないか。

きっとまた優貴を巻き込んで私を驚かそうとしているんだ。

優貴が帰ってきたら聞いてみればいい。

優貴が言うようにきっとくだらないことだ。



私は余計な考えから目をつぶるために、なるべく授業に集中した。
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