儚空--クライソラ--【完】
4章
道
仁が病室から出て行く。
私は堪えることなんて出来ない涙を拭う。
馬鹿だな…私。
自分から別れを告げたのにね。
本当は仁のこと嫌いにならなきゃ駄目なのにね。
仁が散らした色鮮やかなビーズ。
指輪…だよね?
私に、指輪作ってくれたんだね。
嬉しいよ…
仁はいつも優しかったね。
そんな仁が大好きだよ。
今もまだ、好きだよ。
恋って、儚いよね…。
私は、空も儚いって思うんだ。
全く同じ空はないでしょ?
同じように見えて、全部違うんだ。
地平線も、水平線も違う。
雲も同じように見えて一つ一つ違うんだ。
私はね、空を儚空って読んでるんだ。
儚空…。
今日みた空、またやってくることがないようにね…。
こんな涙でぐしゃぐしゃな顔、見られたくないよ…。
だから、今日のこの夕焼け空だけはこの涙を見ていててね。
儚空、知っていて。
私の仁を思うこの心を。
私は堪えることなんて出来ない涙を拭う。
馬鹿だな…私。
自分から別れを告げたのにね。
本当は仁のこと嫌いにならなきゃ駄目なのにね。
仁が散らした色鮮やかなビーズ。
指輪…だよね?
私に、指輪作ってくれたんだね。
嬉しいよ…
仁はいつも優しかったね。
そんな仁が大好きだよ。
今もまだ、好きだよ。
恋って、儚いよね…。
私は、空も儚いって思うんだ。
全く同じ空はないでしょ?
同じように見えて、全部違うんだ。
地平線も、水平線も違う。
雲も同じように見えて一つ一つ違うんだ。
私はね、空を儚空って読んでるんだ。
儚空…。
今日みた空、またやってくることがないようにね…。
こんな涙でぐしゃぐしゃな顔、見られたくないよ…。
だから、今日のこの夕焼け空だけはこの涙を見ていててね。
儚空、知っていて。
私の仁を思うこの心を。