儚空--クライソラ--【完】
目が覚めると病院のベット



あの後、何があったのかは覚えてない。

でも、たいして重要なことはなかっまと思うな。


病院食のご飯。



家で食べたようなものじゃない。



冷めたご飯じゃないけど、温かくない。




できたてじゃないし、あんまり愛がないように感じられるんだ。




ご飯に込められた気持ちはきっと、




仕事早く終わらないかな〜
とか、

こんなのよく食べれるよな〜


とか、そんなものかも知れない。





愛がこもっている料理は、焦げていても見た目がどんなにグチャグチャでも美味しいんだ。



家で食べた料理は美味しかった。



お母さんの味がした。





私はそのとき、家族がいるってことは、とてもとても嬉しいことなんだって…実感した。
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