儚空--クライソラ--【完】




一ページ目を開く。




俺も少ししか見てないから、バクバクと心臓が鳴っている。





「仁と付き合ったのは、春。
sinceーー0415」


そういって、俺と夢のプリクラが貼られてる。




小さかった、俺たち。

「 あ、これ私だ!これは、仁くんだ。何か自分なんだけど…不思議な感じ。」





ページをめくると、びっくりした。




俺の写真ばっか。





中学最後の体育大会の写真。

俺、団長やってたんだ。


「青龍絶対優勝じゃけ! 」
「 おぅー!!」


そんな感じの写真。

俺が台に立って、手を挙げてる
恥ずかしいな。




「 うわぁーこれ仁くんだ!
団長やってたんだね。 」



「まぁな 」





次は、ユニフォーム姿の俺。
これは中学の引退試合だ。


「2」と書かれたユニフォーム。

バレー部の、エースだった。

レフトから、よくスパイクを打ったな

夢は、いっつも応援に来てくれた。


「 夢もバレー部だったんだぞ。 」

そういうと、夢は笑った

「 知ってるよ! 自分のことだし、そこの記憶は鮮明だよ。
私、ポジションはセンターだったんだよ。鉄壁つくってたよ」



知ってる…


俺も夢の試合見に行ってたから。




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