儚空--クライソラ--【完】
「 ちょ、何すんだよ!
俺は今、自分の意思で叩いてねーからな。」
なるの頬には真っ赤な紅葉マーク
それが仁の手だと気づくのに、時間が掛かった。
「うん、知ってるよ!
それより、あたしの話聞いてね。 」
「 う…うん。」
2人とも真面目な顔してた。
さっきまであんなに面白いことしてたのに…。
「 ごめんなさい!! 」
なるは仁に頭を下げた。
あっというまに髪の毛でなるの顔は隠された。
「あたし、夢のこと傷つけた。
仁が大好きな夢のこと。
今は夢のおかげで仲直りできたけど。
でも…悪いことしたって思ってるよ。」
なる…ありがと…
私のために頭下げてくれてありがとう。
私は、優しい友達をもった…!