儚空--クライソラ--【完】
40%??
そんなの…っ。
「 やだ!!
いちかに死んでほしくない!
仁、お願い!なんとかなんないの?」
「 …っ!知らねぇよ。
俺だって嫌なんだからな。
いちかちゃんには、夢がいないときとか、話してたし…俺だって…悲しいんだよ!!」
ICUに入ろうとする奈津子先生を私は引き止めた。
「先生!お願い!!
いちかを助けて。
私にとって、大事な妹なの。
いちかの代わりはいないの!
ねぇ、お願い。
なんでもするから…。」
「…全力を尽くします。 」
その奈津子先生の顔は医者の顔だった。
真面目な顔だった。
奈津子先生を信じなきゃ。
そして、いちかも信じなきゃ!!
いちか、生きて。