儚空--クライソラ--【完】
「じゃぁ…もぉ行くね? 」
「おぅ。いってらっしゃい 」
「じゃあねっ。 」
仁から離れていく。
窓ガラスを見ると、水滴が窓ガラスをつたって流れ落ちていた。
「 今日も。雨か…。 」
雨は私の気を沈ませる。
私は布団の中に潜り込む。
──もう一度、目を閉じた
目を覚ますと朝の6時40分。
先生たちは起きていて誰もいない。
食堂に行くと、先生たちが集まっていて
美味しそうな朝ごはんを食べていた。
「 おはよう。咲田さん。 」
みかちゃんの声。
「咲田ァ‼︎ 目覚めはどうだ? 」
鮫斑先生の声。
「 おはようございます夢ちゃん」
佐藤先生の声。
「 先生っ!お腹空いたぁ…。」
笑顔でいうと、食堂にいるお姉さんは私に朝ごはんを出してくれた。
「いっぱい食べなさいね。 」
「わーい。頂きます。 」
目の前のご飯を見つめる。
ほかほかのご飯。大きな海老フライ。
千切りにされたキャベツ。
用意されている卵をコツンっと割る。
中から新鮮な生卵が流れ落ちる。
醤油をちょっと垂らす。
私は卵かけご飯を口いっぱいに頬張る。
「おいしぃ〜‼︎ 」
ご飯最高っ!