儚空--クライソラ--【完】


「 先生もついにおじいちゃんなの?」


私は笑うと、先生はいつも通りにニヤリと笑った。

「 おう。早いだろ?
できちゃった結婚だとよ。情けない」

「 幸せそうで何よりです。 」


話題がそれたから、それ以上追求しなかった。


でも、人の死は
本当に怖いのだと実感させられた。


先生も辛かったんだ…


私ばかり悲しい顔をさせられない。



私も考えなきゃ。


前を向くということを────。







でも、もし私が死んだ時、みんなは
私のこと忘れちゃったらどうしよう。


嫌だ…

死にたくないよ。




不安で、たまらない
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