儚空--クライソラ--【完】
チャイムがなると、
私は慌てて席へ戻った。
担任の鮫渕先生が健康観察をする
いつもと何も変わらない。
けど、先生のテンションは以上に高かった。
妙だったから私は思いきって聞いてみた
「 先生今日テンション変じゃない?
気のせい? 」
先生はギロリと私を睨みつけると
「俺にタメ口は通用しないぞ。
敬語な。け・い・ご‼︎ 」
はあ…めんどくせぇ。
「 先生、どうかしたんですか? 」
先生は目をキラキラ輝かせながら
「 なんかさー。
入学したらオリエンテーション って
言われてただろ?」
入学したら…って、
もう4月の終わりなんですけど…。
「アレ、中止なったんだよ。 」
先生は嬉しそうに言った。
皆が騒ぎ始める。
オリエンテーション は山登りだった。
面倒くさいけど、クラス初めての行事だから楽しみにしてた。
きっと…みんなも。
私も。
「しかし、お前らっ!
やまのぼりの代わりに、、、
キャンプだぞ‼︎ 」
きゃんぷ…?
もう一度クラスがざわつく。
「 やったあ。キャンプだぜっ!」
こゆが興奮交じりに立ち上がった。
キャンプねぇ…。
楽しめるといいなあ‼︎