儚空--クライソラ--【完】
ストレスなんか…ないのに!
「夢ちゃんは、前を向くっていってるけど、身体はついてきてないのよ…きっとね。
でも、仕方ないのよ。レベルの高い高校へ行き、やっと慣れたら次は白血病。 それがどれだけ身体に負担がかかっていることか…計り知れないわ…。」
そういうものなのかな?
急に不安になった。
自分の身体なのに、自分で管理もできなかったから。
「 大丈夫よ。だーいーじょーぶ!」
奈津子先生は私を一生懸命に応援してくれた。
病室に帰ると、無性にいらいらした。
だから…
私は髪を切った。
どうせ、髪が抜けるなら…
そう思って、長い茶色の髪をばっさりと切る。
私はベリーショートになった。
ベリーショートは、私には似合わない
そう思った。
でも、仁が昔買ってくれた茶色の猫耳帽子を頭に被ると、特に変わらない切がした。
かつら…いつからつけることになるんだろう?
あと、一週間後くらいか!