ウサギとカメ
1章
「暇だなぁ…。」
ウサギは野原で寝転びながら空につぶやいた。
ウサギは1人だった。
ウサギがこのセカイに来たのは半月ほど前だ。その時は皆、どんな奴が越して来たんだと ひっきりなしにウサギのもとを訪れた。
しかしウサギは 自分に会いに来てくれた皆に対して「昼寝のジャマだ。」と言ったり、「今からメシだから話しかけるな。」と言って追い返した。
そういうことを言っていたら ウサギのもとには誰も集まらなくなった。