熟女に魅せられて
「わるいな、疲れてるのに」


先に作業を終え休憩室で待つ祐樹の許に、暗い声の剛彦が入って来た。


「いや、ええよ。それよりどうした?」


「・・・・・」


剛彦は黙り込み、俯く。


「場所変えるか」


「うん・・・」


休憩室では話しにくいと思った祐樹は場所を変え、近くの公園へと向かった。


相変わらず話を切り出せない剛彦。
そんな剛彦に、祐樹がやさしく問いかけた。


「昨日、美枝さんと何かあったんか・・・?」


祐樹の言葉に剛彦がぐっと唇を噛みしめた。


剛彦・・・


「・・・俺・・・ヤッてもた・・・」


「えっ!?」


「美枝さんとヤッてもた・・・」


予想はしていた。けど改めて現実を聞かされると、なんだかすごく気が遠くなる感覚に襲われた。



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