熟女に魅せられて
人妻やから大丈夫やと思った?
大丈夫なら何やってもええんか?


「祐樹、聞いてるか?」


剛彦、おまえも由岐と同じか?


「おい、祐樹?」


「おまえは人の気持ちをなんやと思ってるねん!」


「えっ!? 祐樹?」


「芳美さんがどんな気持ちでおまえを想ってたと思うねん!」


「祐樹、どうしたんや?」


「おまえのこと、信じてたんやぞ・・・
芳美さんはおまえのこと信じてたんやぞ!」


由岐、俺はおまえのこと信じてたんやぞ・・・


俺は芳美さんの気持ちを自分に重ねていた。


「悪かったと思ってる、だから謝りに・・・」


「謝って済むことちゃうんじゃ!」


俺はそう怒鳴って携帯を切った。


ふざけんな、ふざけんな、ふざけんな!


「ふざけんなよ・・・」


祐樹の目から涙がボロボロと流れ落ちた。


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