熟女に魅せられて
俺はふらふらとただ目の前に続く道を歩き続けた。


何も考えたくない、考えると苦しいから・・・


そして祐樹はふらふらと公園の中に入って行った。
すると、「中越くん?」っと、声を掛けられた。

祐樹は生気のない顔で振り返ると、
そこには芳美がベンチに座っていた。


「芳美・・・さん?」


「中越くん・・・なんでここに? まさか・・・」


芳美は剛彦に言われて祐樹が来たと勘違いしたのか、祐樹を見て睨み付けた。


芳美さん・・・? はっ!


「ち、違いますよ! 剛彦に言われて来たわけじゃありませんから!」


「そうなの・・・?」


まだ少し警戒したような目つきで祐樹を見る芳美。


「たまたまです、ほんとに」


なんで芳美さんがここに? 
ここどこなんや?


祐樹はふらふらと歩くうちに、
いつの間にか芳美の家の近くまで来ていた。


「なんでこんなところにいるの?」


「それは・・・」


由岐に裏切られたなんて言えないよなぁ・・・
でも。芳美さんなら今の俺の気持ち、理解してくれるかも。


祐樹が芳美の顔を見ると、目頭が濡れていた。



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