熟女に魅せられて
「ほら、美央! 早く家に入りなさい!」


芳美は先に子供を家の中に入れようと手を引いた。


「いやぁ」


すると女の子はそれを嫌がり、繋いだ手を離すと、剛彦の許へと行き服を掴んだ。


「美央!」


「ねぇ、お兄ちゃん。今度の運動会に来てくれない?」


「えっ? 運動会?」


「うん」


運動会って・・・


「お父さんといっしょに走るやつがあるんだけど、私はお父さんいないから、いっしょに走ってほしいの」


お父さんと一緒に走るやつ? 
なんかの競技のことか?


「こらっ、美央! 何言ってるの!」


「だってぇ・・・」


「それはお母さんが一緒に走るって言ったでしょ?」


「お父さんじゃなきゃダメなんだもん! みんなお父さんと走るの!」


「だからそれは・・・」


女の子の訴えに、困った表情を浮かべる芳美。



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