熟女に魅せられて
「祐樹・・・」


「由岐?」


由岐は風呂から上がった俺の横にちょこんっと座ると、そっと寄り添って来た。


「なんだか久しぶりに逢った気がするね・・・」


久しぶり? そうやな、こうやって由岐と二人で
過ごすのは久しぶりかもしれない。

ずっと由岐とは距離を置こうとしていた、
そうじゃないと俺が嫉妬おかしくなりそうだったから。


「まだ怒ってるんだよね? あのこと・・・」


あのこと・・・知らない男とのキス・・・


「ごめんね、本当にごめん・・・」


由岐の目に涙が滲む。


由岐・・・


「寂しかった、祐樹に避けられてるようで・・・
でも仕方ないよね? 私が悪いんやから・・・」


「・・・・・」


「祐樹、本当にごめんね。」


由岐はそう言いながら俺の胸に顔を埋めた。


< 77 / 291 >

この作品をシェア

pagetop