Happy Days
~第一章~

死神ちゃん

「嘘だろ...」
「アイツ、本当に飛び降りるとはな」



放課後、日が沈みかける頃。
1年5組の"クラスメイトだった"人達は、普段のにぎやかさを完全に失っていた。



教室は、文字通り静まり返っている。



そう。死んだの。
私は、もうこの世の人間ではないの。



二度と酷いいじめに遭うことはないんだ。
これでもう、全てから解放されたんだ。



高校の屋上から飛び降りた後、私は自分の死体を眺めていた。



浮遊霊にでもなっちゃったのかな?体が30cmくらい浮いてる。
羽みたいに軽くなったけど、飛べはしない。



5組の奴ら、ホント最低。自分達でいじめてたのに、
私が元から死にたがりだったみたいな言い方してる。



メッチャ腹立つ!
できることなら、仕返ししてやりたい。



私は教室に戻ってみた。
誰にも、見えてないっぽい。透明人間じゃん!



実験ってことで、大嫌いだった玲奈のイスを引いてみる。



「ふひゃっ!?」ズドーン!
変な声と共にひっくり返ってった。プッ。



よく「幽霊はすり抜けるから物に触れない」とか聞くけど、
普通に触れちゃったよ。



暇だし、とりあえず家に帰ってみることにした。



今頃親は大慌てだろうな。
私が辛い思いしてるのに、気付かないフリしてた親。



どいつもこいつも、絶対に許さない!







私は、学校から10分程歩いたところに住んでる。



家の一階には、誰も居なかった。



けど、二階からは、何か強烈な気配がする。
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