北十字学園探偵部
ただじっと、街を見ていた。
東の空がオレンジ色に染まりだした。

ゆっくりと、
ゆっくりと空が明るくなる。

世界中の時計が止まったかのように静かだった。


私の気持ちを誰が理解してくれるだろうか。
この苦しみを誰が分かってくれるだろう。
この甘い気持ちを何と例えればいいだろうか。

あいつの手をにぎりたい。
抱きしめてほしい。

でも、簡単にそうはいかない。
何故あいつを私は好きになってしまったんだ。

茜をただただ応援できる立場であればどんなに楽だろう。
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