北十字学園探偵部
「ダチから聞いたんだが、昼の事件を見ていたやつがいて、そいつがいうには、犯人はビラをまいた後、二手に別れて逃げたらしい。そして、これを落とした」


優介はテーブルにバッチを置いた。
一年のバッチだ。


「犯人は、一年生?」
私はいった。


のぞみはバッチを取り上げた。

「一年のものに間違いないな」

「南雲、一年にこういう事をしそうなやつはいるか?」
のぞみが私を見つめた。

「いえ、一年は割とおとなしくて、目立ったやつはいません」

「そうか、しばらくよく様子を見ててくれ。ほんのささいな事でも分かったら教えてくれ」


私たちは部室を出て帰ろうとした。
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