北十字学園探偵部
しばらくして、のぞみが入ってきた。


「どうだ?依頼でもあったか?」
さすが鋭い。


私はこらえきれずに泣いた。
えっぐ、えっぐと子供のように。


「どうした、何があった?」


私はいきさつを話した。


「そうか。探偵は公私混同してはダメだ。わりきるんだ南雲」

「無理です」

「そんなに好きなのか?」

「大好きです」

「依頼は依頼だ」

「私は先輩みたいに強くないんです」

「俺だって、そうタフなわけじゃない」

「そうは見えません」

「他人から見たところで、その人の何パーセントが分かるだろう?きっと一、二パーセントにすぎない」


どうしてのぞみがそんかことをいったのかは分からない。
でも、私は依頼を遂行することにした。
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