北十字学園探偵部
部室のカギをしめて私は校舎を出た。

夕焼けがきれいで、そのまま帰るのはもったいない気がした。
それに、部屋でもんもんとするのも、精神衛生に悪い。


駄菓子屋に立ち寄った。
ラムネを買った。
氷水に沈めてあるラムネはキンキンに冷えていた。

私はベンチに座り、ぼけっと陽が沈むのを見ていた。


長く伸びた影が近づいてきた。


「おい、そこは俺の席だ」

私は今一番会いたくない相手と遭遇した。
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