北十字学園探偵部
私は拳を握った。あと、ほんのあと少しでこいつをぶん殴るとこだった。


「私はあんたの何なの!?あんたのママじゃないんだよ!!」

増田はあぜんとした。

「何でもかんでも、思ったこと口に出さないでよ。全部受け止められるほど私は大人じゃないし、強くもないんだよ!」

「わ、分かったって、何でムキになるんだよ」

「考えろ!」

「考えても分からないから聞いてるんじゃないか!」

「茜があんたをどう思ってるかくらい分かるでしょ?じゃなきゃ映画なんか誘わないでしょ!」

私はもう口がバカになったみたいに大声をだし続けた。

駄菓子屋のおばあさんが奥から、ちょっとだけ覗くと、またいなくなった。


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