北十字学園探偵部
「本当の友達というのは、上っ面だけでお互いを判断はしないんだ。人間なんて、顔が笑っていても、腹の中では何を考えてるか分からん。友達というのは、その人の良い面も悪い面も含めて認め合うものじゃよ」


「そういうもんですかね」

「そうじゃとも。お互いをぶつけてなお友達でいられるのが、本物の友情というもんじゃ。ほら?二丁目のタバコ屋にばあさんがらいるじゃろ?
もともとは、うちの死んだじいさんの恋人じゃった。しかし、最後はわしがじいさんと結ばれた。
そんで、しばらくはいがみ合ったが、今は大親友じゃ」


おばあさんは虚空を見つめていた。

「でも、私はやっぱりまだそこまではできないなあ」

「恋はあせらずじゃよ。また来なさい」

「おばさん、ありがとう。ちょっと元気になりました!」
< 162 / 266 >

この作品をシェア

pagetop