北十字学園探偵部
コンビニまで歩いて20分。
私は今もくもくと歩いている。

アミダくじでハズレを引いて買い出しにきてるのだ。

街灯には虫がたかっていて、山の方からはジージーと何かの虫の声がする。
山は真っ黒になり空に張り付いて、月がそれを照らしていた。
草むらから突然何かが出てきそうで、ちょっとビビってた。

正直心細い。

普通男が行くだろ、まったく。

遠くにコンビニの灯りが見えた時、ほっとした。


ジュースやお菓子をカゴに満載して会計を済ますと。
入口でばったりと雪見と出くわした。


「あ、南雲さん。一人で来たの?」
「うん」

「夜道は危ない、ホテルまで一緒に行こう」


どうしようかな、と考えたけど、コイツ背も高いしボディーガードにしてもいいか。
< 185 / 266 >

この作品をシェア

pagetop