北十字学園探偵部
パッと目が覚めると、時計は五時だった。もう一度寝ようとしたけど、眠れなかったので、私は外に出た。

高原の風は都会とは全く違う。
どこまでも爽やかで軽やかだ。

途中で缶コーヒーを買って、小さい郵便局の角を曲がると、ちょっとした丘に出くわした。

そこから浜辺がよく見えた。

ポツリとちいさな影が見えた。
目をこらすと雪見だということが分かった。

たった一人で走り込みをしている。

ちょっとした興味がわいたのは事実だ。

私は坂を下ると浜辺に出た。

向こうも気づいたらしく、走るのをやめ、手を振った。
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