北十字学園探偵部
「色恋については俺は素人だ。分からん」

「そんなあ。私は困ってるんですよ」

「何とかしてやりたいがな」

「そうですよね。自分しか答えは出せないですよね。そういえば、先輩土屋さんとはどうなったんですか?」

「バックヤードユニオンは間も無く解散するだろう。土屋は解散を約束した。あいつは入院してしまったからな、退院してからだろう。俺も看病で忙しくなった」

のぞみが顔を赤くした。

わあ、ここに乙女が一人いらっしゃる模様。

「先輩、顔赤いですよ」

「今日は暑いからな」

「またまた」

ますますのぞみの顔は赤くなった。

「先輩って、可愛いですね!」

「何をいう。俺はいつだって冷静だ」

私は部屋を出た。
のぞみは今幸せなんだ。
水をさしちゃいけない。
< 257 / 266 >

この作品をシェア

pagetop