北十字学園探偵部
未来と賢はにやにやして見ている。

私はもがいた。かまきりに捕まった蝶が最後の抵抗を試みるように。






「手を放せ!!」

声がした。私のよく知ってる声。





増田だ!



「助けて!」
私の口は私が考える間もなく、声を出した。



「誰だてめえ」
三人の悪人が増田をにらみつける。

「そいつから手を放せ」


「王子様きどりか?」
賢はツーブロックの髪を揺らした。


「黙れ!」
増田は今までに聞いたこともない大声を出した。

うぉー!!

増田は全力で走り、真佐人に体当たりをした。
真佐人は5メートルは飛ばされただろう。制服が床をこする音がした
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