まんまと罠に、ハマりまして
やっぱり。
怒ってるわけではなかったようで。


「あの。謝らなくて、いいですよ?」
「ん?」


車の中。


「ベッドに運んでくれた事とか、さっきの頭ポン、とか」


思いきって、切り出してみる。


「私は全然、イヤじゃない、です」


何しろ。
抱きしめられたい、思ったくらいだし…。
かなりドキドキしながら、だけど。

そんな私に、課長はどう思ったのか。
運転している課長を、横目でチラッと見てみたけど、はっきりと表情はわからなくて。

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