まんまと罠に、ハマりまして
課長の本心。
課長のほんとの想いを、知りたかったのかもしれない。

ゆきのさんに、対しての…。

もし、ゆきのさんが言ってたように。
ただ、私に気を遣ってるだけなら。
お試しとはいえ、自分から始めてしまった事で。
ゆきのさんに戻れないと思っているなら。


─ゆきのさんの元に…


そう、きっと、課長に伝えるべきで。
私の事なんかより、自分の事を…と。

課長は、少し困った顔を見せて、またふっと、少し口角をあげて。


「後悔はないよ」


口にした。


「微塵も」


きっぱりと。


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