まんまと罠に、ハマりまして
その時。
ふと、ゆきのさんが頭をよぎった。
ゆきのさん…というよりは、この間、ゆきのさんと話した事。
それを思い出して。


【今日は無理せず、ゆっくり休んで下さい】


そう返信する。
それが多分、正解のはずで。


【課長の疲れが取れたら、会いに行きます】


すぐに既読がついた後。


【わかった。今日は帰って、休むことにするよ】


返信が来て。


【気をつけて】


とも。


ちょっとだけ、


─大丈夫、だったかな…?


ドキドキしながらも、


【はい。課長も】


送信して。
私は駅へ向かう。

何となく。
また、上を見上げて。


< 312 / 325 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop