まんまと罠に、ハマりまして

やはり。
課長は、私にはハードルが高すぎる。


『渡来？』


みどりちゃんは、大丈夫って言ってたけど。


「意地悪しないで下さい、課長っ」
『意地悪？俺が？』


課長は、うわて過ぎて。


『意地悪されてるのは、俺だろ？』
「え？」
『敬語のままだし。課長って呼ぶし』
「そ、れは…！」


私だけが、あたふたしてる。
でも。


『せめて。名前だけでも呼んで欲しいかな』
「えっ？」
『敬語は、徐々にでもいいから』


そう感じてるのは、もしかしたら私だけ、なのかもしれない。


『課長、は、さすがにプライベートではキツイ』