2番目の彼女。
 ああ、本当、羨まし。



 そう思いながら、






 「良平、帰ろうっ」






 多分、わたしの様子を見て色々わかっているだろう良平は苦笑い。






 「じゃ、俺、帰るから」






 なによ、その、爽やかな挨拶。



 もう、本当、羨ましい。






 「また明日ー」






 良平が鞄を取り、皆が良平の周りに群がっていく。



 そして、うん、じゃあねー、と、良平が一声かけて、廊下に出てきた。






 「良平っ、聞いてほしいことがあるのっ、だから帰ろう、一刻も早く!」






 興奮状態のわたしは、いつも以上の落ち着きのなさ。



 良平はやっぱり苦笑いで。






 「はいはい。聞くよ。朗報もあるだろ?」
 「………うん」






 人が減ったら話そう。



 そう思って、少しわたしは速足。






 「―――あー、えー、初菜ちゃん」






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