×ルームメイトの内緒話×
「はい紺、できた」
「んー……あ、おかゆ?」
声をかけると、紺はうとうとしていたのか、眠たげな声を出した。
でも紺はなかなか起き上がろうとしない。
「やっぱ……食欲無い」
「えぇ? でも食べないと。
薬飲めないだろ? 一口でいいから」
布団を口元まで引き上げる。
いやだと首を振る姿は可愛らしいが、そうはいかない。
「ほら、食べて。スプーン持って」
「起きるのダルい。口移しして」
「アホかァ!!」
紺に握らせようとしたスプーンで、つい彼の頭を叩いてしまった。