×ルームメイトの内緒話×
「はい、あーん」
「……一口でいいんじゃなかったの」
食べてくれた、という嬉しさから、続けてスプーンを向ける。
紺もいろいろ言いつつも、食べてくれる。
その頬が赤いのは……熱のせいだろう。
「はい、完食!」
たっぷり時間をかけて、紺は全て平らげた。
薬と水を差し出す。
すると紺は、いつもと全く変わりない笑顔で。
何かを企んだような笑顔で。
「アズ、体重くて起きれない。
……口移しして?」
Fin.