×ルームメイトの内緒話×

おいし、と目を細めた紺。


あぁ、紺は帰ってきたんだ、と実感させられる。



スプーンを咥えたまま、ぼんやりと紺を見る。


すると突然目が合って、紺が何かたくらんだように笑った。




「……トマトも食べたい」


「……はい?」


「久しぶりにオムライス食べたら、そっちも食べたくなっちゃった」



……何も変わってない。


突拍子も無い発言するときは、いっつもこの顔してた。



……でもあまりに突拍子過ぎませんか、紺さん!!



「……そっち側、勝手に取って食べていいよ」


「……えー、それじゃ嫌だ」

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