【完】こいつ、俺のだから。
「え……?」
あまりにビックリしすぎて、ポカンとしてしてしまった。
……今なんて?
「聞こえなかったのか?
別れろつったんだよ。もうめんどくせぇし、終わりにしようぜ」
「……」
それだけ……?
「じゃあ俺、後夜祭の準備あるから」
「……え、ちょ、待って!」
そう言って、足早に立ち去ろうとした佐野を呼び止めた。
佐野はダルそうに振り向く。
「何?」
その目はどこか、冷たい。
「……い、意味わかんない。急に別れるってなんで?
そんなの、3つ目の命令にしなくても時期にそのときが来るじゃない。なんで今なの……!?」
佐野の制服を掴み、必死に問い詰めた。
……いやいや、あたし何してんの?これじゃまるで、別れたくないって食い下がってるみたいだ。
あんなにも、偽の関係はいやだって思ってたのに。