【完】こいつ、俺のだから。
好きだ、バカ野郎!
「仁菜……!?」
「あ、おはよう光」
翌日。
偶然にも学校の玄関で会ったのは光だった。
「お、おはようじゃないわよ!!な、な、なにそれ!」
目をまんまるにして迫りくる光に、あたしは思わず後ずさる。
「ちょ、光落ち着いて……」
光が騒がしいから、周りにいる生徒がびっくりしてるじゃないか。
「お、落ち着いてってあんた……!
だって、その髪……!!」
光はあたしの頭、もとい髪を指差してそう言った。
無理もないか。
昨日まであったロングヘアーはバッサリ。
今では肩につかないくらいのショートヘアになってしまったのだから。