【完】こいつ、俺のだから。
こいつ、俺のだから
「あの……。
中原さんのこと、ずっと前から好きでした!」
たった今。
あたしは初めてお会いする隣のクラスの男子に告白されていた。
一目につかない、昼休みの校舎裏で。
また今日も告白された……。
内心ビックリしながらも、すぐに正気に戻った。
とりあえず……
「ごめんなさい。付き合ってる人がいるんです」
ぺこりと頭を下げて、丁重にお断りする。
「そ、そんな!顔をあげてください!」
すると彼は、あたしの行動に驚いたのか、あわてふためいた様子でそう言った。
言われたとおり顔をあげると、満足そうに微笑んでいる男の子。
うお、可愛い。