【完】こいつ、俺のだから。
「じゃあなに?なにおごればいいの?
ジュース?それともラーメン?
あーでも今お金ないからせめてマックにしてくんない?」
「いらねぇよ、そんなもん」
「だったらどうすればいいのよ?」
すると佐野はニヤリとあたしに笑いかけた。
あ、なんか嫌な予感がする。
「3つでいい。
俺の言うことなんでも聞け」
…………。
「……は?」
いや、今なんか、びっくりしてあたし意識飛びそうになったよ。
こいつなんて言った?
「だから俺の言うこと聞けっつってんだよ」
「なんであたしが……っ!」
「へぇ〜。仁菜ちゃんはこの俺に借り作ったままでいいんだ?
いつからそんなに偉くなったんだろうなー」
うざい。
佐野にわざとでも仁菜ちゃんって呼ばれるとかキモい。
虫唾が走るわ!