引き籠もりの双子の姉を救った俺。
「え、え?どちらさま!?」
広樹がまともに
私の顔を見たのは久しぶりだし、
髪もツヤツヤになっているし、
到底私と同一人物だと思えないのだろう。
「もしかして美穂!?え?」
ひょっとして、引かれてる?
背中に冷や汗を感じながらも、
コクリと頷いた。
すると広樹は、豆鉄砲を食らった鳩みたいに
口をポカンと開けた。
「さすが、元 商店街の小町こと私の娘ね!」
「ちょ、お母さん」
私を励ますための言葉なのは分かるけど
そう言われると、逆になんか恥ずかしい。
「広樹も思うでしょ?
美穂、似合ってるよねぇ」
「…いいんじゃないっ?」
広樹は照れ臭そうだった。