引き籠もりの双子の姉を救った俺。





「入るよ…」




そっと、広樹の部屋を開ける。



広樹はドアに背を向ける形で、
ベッドの上で寝ていた。



微睡んでいるのか眠ってるのか
分からなかった。





「寝てる?」




私がそう言うと、
広樹の身体が小さく動く。





寝てるのか。



じゃあ、ヤナギダさんが戻ってきた時に
ココア置いといたって言わなきゃ。





できるだけ音を立てないようにココアを置く。








その時だった。







グイ…。





「え?」







私の視界が、反転した。







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