引き籠もりの双子の姉を救った俺。
隣のクラスには別に期待してなかったが
由紀も、ちょいわるらしい佐藤の姿も
見当たらない。
「流石にすぐ見つかるわけねぇか。
う〜ん、告白といえば屋上?
でも鍵掛かってて入れないし…」
「別にもういいんだけど…」
「いや、駄目だよ。
あ、図書室じゃね?
佐藤 俺と一緒で図書委員だから」
有無を言わさず太一は
俺の腕を引っ張ってズンズン歩いてく。
競歩で。
太一、よっぽど気になるんだな。
由紀のこと…好きとか、ないよな?
少し危惧に思ったが
ヘラヘラしてる太一からは
そんな欠片すら感じられなかった。