引き籠もりの双子の姉を救った俺。





『広樹さ、彼女と
イチャイチャし過ぎてヤバいんだよ〜

ミホちゃんからもなんか
言っといてくれない?笑』




太一からの思いがけないメッセージ。



俺は、羞恥心から顔が熱くなるのを感じる。




太一め。ふざけるな。





「彼女って、ヤナギダさんのこと?」




美穂が何故か、
やや震える声で尋ねてくる。



美穂が由紀と会ったのは、
例の“あの事件”の日だから、

それを思い出しているのだろうか。





「ま、まぁそうだよ」




「イチャイチャ、してるんだ」





そこが気になるの?

背中に冷や汗を感じた。
なんの拷問デスカ。




「いや、して…ないと思う。ん〜でも」




恥ずかしいので、
ゴニョゴニョとしてしまった。


美穂の反応を伺うと、
何やら俯いていて、表情が見えない。









「………のに」






< 203 / 263 >

この作品をシェア

pagetop