引き籠もりの双子の姉を救った俺。
美穂は、
俺が好きだから引き籠もってしまった…
ということなのだろうか。
俺はそれに気付かず、
美穂にとって不都合な行動ばかり
していたのかもしれない。
でも、自分の行動も、美穂の気持ちも
間違っているとは思わない。
だったらどうするのが一番なのだろうか?
美穂は何を望んでいる?
何を求めて俺に伝えた?
頭の中で駆け巡る疑問符。
正しいか分からないけど、
俺は美穂の気持ちを探るように告げた。
「美穂。
今度こそ、外に…出よう」
何度目かになるこの言葉に、
美穂は、頷かなかったけど、
首を横に振ることもなかった。
今までだったら、
絶対に否定されていた。
きっと何かが変わろうとしている、
そんな風に、思えた。