引き籠もりの双子の姉を救った俺。
そう思うと、心臓が凍り付いたように、
身体が強張って頭が真っ白になる。
でも、大丈夫、と、言葉を掛けずとも、
安心感を与えてくれて、隣で歩いてくれる。
「ほら、あそこ。結構混んでる」
そう、指し示してくれた先を見ると、
確かにそれらしきものが見えた。
さすがに、大体場所は覚えてるけど。
広樹の言う通り、
日曜日ということで賑わっていた。
でももう引き返せないので
止まることなく前へ進む。
自動ドアから、中へと入る。
入り口のすぐ側にある広場では、
ベンチに座ってアイスを食べている人が
多く見られた。
「美穂、食べる?」
「アイス…食べたい」
広場のすぐ近くにあるサーティーワンに入り
少し並んだものの、コーンアイスを買う。
当然だけど、お金は別々で払った。