引き籠もりの双子の姉を救った俺。





そう思うと、心臓が凍り付いたように、
身体が強張って頭が真っ白になる。



でも、大丈夫、と、言葉を掛けずとも、
安心感を与えてくれて、隣で歩いてくれる。







「ほら、あそこ。結構混んでる」



そう、指し示してくれた先を見ると、
確かにそれらしきものが見えた。


さすがに、大体場所は覚えてるけど。





広樹の言う通り、
日曜日ということで賑わっていた。



でももう引き返せないので
止まることなく前へ進む。






自動ドアから、中へと入る。



入り口のすぐ側にある広場では、
ベンチに座ってアイスを食べている人が
多く見られた。




「美穂、食べる?」



「アイス…食べたい」




広場のすぐ近くにあるサーティーワンに入り
少し並んだものの、コーンアイスを買う。



当然だけど、お金は別々で払った。





< 214 / 263 >

この作品をシェア

pagetop