引き籠もりの双子の姉を救った俺。
手を振り返した広樹に、
ヤナギダさんが軽く手招きをするので、
広樹はふたりの元へ歩く。
場違いな私も、一応、
広樹の後を続く。
「日曜日に広樹くんに会えるなんて嬉しい」
ヤナギダさんが屈託のない笑みを浮かべる。
その可愛さは強烈で、同じ女の私も
ドキッとしてしまいそうな感じだった。
「ミホさんですよね?」
ヤナギダさんが笑顔を私に向ける。
本当に純粋そう…。
それに対し、仏頂面で控えめに頷く私は、
ヤナギダさんとは対照的だった。
「由紀、この人?」
ヤナギダさんと話していた男の人が
口を開いた。
顔を見ると、とても端正な
顔立ちをしていることが分かった。
思わずドキリとしてしまった。