引き籠もりの双子の姉を救った俺。
ちょっとしたことが原因…か。
美穂も、そういうのなのかもな。
本人はいじめとかじゃないって、
否定してたし、それが本当なら。
「広樹好きなの? オネーサンのこと」
「はぃ??」
俺は太一の質問に目を丸くする。
「いやいや、姉弟だし、さらに双子だぞ?
ないないない絶対ない」
「やたら気に掛けてんじゃん。
今思えば、前もそんなこと言ってたよな?」
太一は割とガチで聞いてるらしく、
悪寒がする。 もうすぐ冬だしな。
「姉がどうのこうのって。
そのときは別に深く気にしなかったけど…」
「せめて、普通に、
家族として好き、とかだと思えよ。
そんなの、なんかの小説かアニメだけだろ!」
「えぇ〜?そうかなぁ?僕も広樹が、
オネーサンのこと好きなのかと思ったよ」
ニヤニヤしながら、満もそう言ってくる。
こ、こいつら…!